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ストリートファイター (デラックス筐体版)

ストリートファイター (デラックス筐体版)

天才格闘家の隆(リュウ)と、ライバルの拳(ケン)は、世界中の強敵たちと戦うべくストリートファイトの旅へ出発する。推奨される設定により初期は2つの国、後期は4つの国から開始ステージが選べ、スポーツとは違う格闘技の世界をきらびやかなサウンドとボイスで盛り立ててくれる。ゲーム表現においてボーナス面の存在も新しかった。
“体感ゲーム”というムーブメントが表れはじめた1980年代半ばのゲームセンター。ボタンを押す強さにより威力が変わる、つまりプレイヤーの力が攻撃の威力となる仕様はゲームファンをときめかせた。ポンプから排出されるエアを空圧センサーが受け、アナログデジタルコンバーターが数値化する。それはゲームセンターで歴史のある“もぐら叩きゲーム”とも違うエアを使った機構であった。

必殺技は3つあるとされるが出し方は謎とされ、ネットもなく口コミを中心とした時代のプレイヤーは自らが編み出さなければならず、完全なやり方が伝わるまでやや時間がかかった。
圧倒的な強さで立ちふさがるムエタイ使い“アドン”。プレイヤーたちに絶望感が表れ始める中、自分の頭上より高い位置から振り上げられる“ジャガーキック”という技に対し“対空技”という研究が始まっていった。このデラックス筐体のアップライト版“ストリートファイター”は、のちに普及したテーブル6ボタン版とは必殺技の当たり判定が違い難易度も高い。アドン戦における対空技は“昇竜拳”より“竜巻旋風脚”かもしれないと議論がされていった。

この“ストリートファイター”の筐体はアメリカでデザインされ、当時のゲーム筐体では見かけなかった丸みをおびた美しい筐体になっている。初期と後期のロットで筐体の色やアートワークが異なり、本アニメでは日本国内で一番多く稼働した後期版の筐体を採用している。大きなボタンの違いを分かりやすくするために、後期版ではパンチが赤、キックが青とボタンの配色も変更されている。
この大きなボタンに対し、最初のうちは肘でボタンを打つという操作が多く見受けられたが、肘を打つ時にシビレが起こることもあり、より精度の高い操作をするために手のひらで押し込むというプレイスタイルに落ち着いていった。
少子化の現代と違い1980年代のゲームセンターは小学生も沢山遊びに来ており、この大きなボタンに対して、台に乗って足で押そうとする子供も現れた。その為“台に乗らないでください”と紙を筐体に貼るゲームセンターも現れる。ゲームセンターの事務所にまだパソコンやプリンターが設置されていなかった時代であることから、貼り紙はどれも太いマジックによる手書きで簡素なものだったが、多くのゲームセンターのオペレーターたちは危険な行為に対し警告を行い、マナー違反を減らしていった。現代の“台パン”などのないゲームセンターの姿は、安全で楽しみやすい空間を目指したオペレーターたちが築いてきた成果である。
(ゲーム解説:石黒憲一)

【英語タイトル】 Street Fighter
【操作】 8方向レバー 空圧式2ボタン(1~2人用・同時プレイ可能)
【発売年月】 1986年11月 (Arcade)

10/25発売、「ストリートファイター30th アニバーサリーコレクション インターナショナル」収録タイトル
http://www.capcom.co.jp/sf30ac/

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